大谷翔平のチーム内20冠ってなに? 「OPS」「bWAR」「fWAR」について要点を解説。
この記事は以下のような方におすすめ!
- 大谷翔平選手の20冠が何か知りたい
- 投手部門の「bWAR」「fWAR」が何か知りたい
- 野手部門の「OPS」「OPS+」が何か知りたい
- 野手部門の「bWAR」「fWAR」が何か知りたい
目次
大谷翔平のチーム内20冠ってなに? 「OPS」「bWAR」「fWAR」について解説
前代未聞の活躍を繰り広げている大谷翔平ですが、なんとエンゼルスにおいて「チーム20冠」を達成しているとの事。
投手部門6冠、野手部門14冠。 ('21/8/14 時点)
投手部門
防御率 | 2.93 |
勝利 | 7勝 |
投球回 | 92.0イニング |
奪三振 | 112 |
fWAR | 2.3 |
bWAR | 3.3 |
野手部門
本塁打 | 38本 |
二塁打 | 25本 |
三塁打 | 5本 |
打点 | 84点 |
長打 | 68 |
得点 | 77点 |
四球 | 55回 |
盗塁 | 16回 |
出塁率 | .363 |
長打率 | .655 |
OPS | 1.017 |
OPS+ | 167 |
fWAR | 4.5 |
bWAR | 4.1 |
1:投手部門のパラメータについて
ピッチャーでは勝利数7、奪三振112、防御率2.93、投球回92.0
勝利数と奪三振はリーグトップと差がありますが、防御率は成績だけで見るとリーグ3位です。
ただ規定投球回数に到達しそうにないため、公式ランキングへの登場は難しいか。
'21/8/16の防御率ランキングはこちら
1位 | リン | Wソックス | 2.26 |
2位 | レイ | ブルージェイズ | 2.88 |
3位 | バジット | アスレチックス | 3.06 |
大谷選手が規定投球回数に到達するには
規定投球回は、チームの試合数と同じ。
今時点のエンゼルスは全166試合中の119試合消化しているので投球回数として119回必要になります。
大谷選手の投球回は92なので27投球回足りていない計算になります。
つまり、大谷選手がオールシーズンで防御率ランキングに表示される為には166投球回必要。
到達するには、残り47試合で74イニングの投球が必要です。
現在119試合で17登板と、7試合に1度のペースで先発を任されています。
残り47試合で8回先発があるとしても、9イニング×8回=72イニング なのでランキング表示は難しそうです。
それにしても、エンゼルスチーム最高投球回数の大谷でも規定投球回に到達していないって、、、柱の投手を後1人は補充してほしい。
メモ
マリナーズの菊池雄星選手は防御率3.82で12位にランキングしています。
こちらも応援していきたい。
2:投手部門の「fWAR」「bWAR」について
WAR(Wins Above Replacement)は「そのポジションの代替可能選手(Replacement)に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか」を統計的に推計した指標。
算出方法が複数存在し、それによって値も異なってくる。
特に「FanGraphs」版と「Baseball Reference」版が有名で、区別するために前者をfWAR、後者をbWARと呼んでいる。
単位は「勝」と考えればわかりやすい。
大谷選手は
fWAR:2.3
bWAR:3.3
なので、代替可能選手に比べて2.3勝 or 3.3勝 の上積みをチームにもたらしたことになる
大谷選手のfWAR 2.3 bWAR 3.3 は、そこまで高い数字ではないがチームトップの成績。
他の活躍選手が少ないため、エンゼルスが低迷しているのも納得です。
評価 | fWAR | bWAR |
MVP | 6.0以上 | 8.0以上 |
スーパースター | 5.0 - 6.0 | |
オールスター | 4.0 - 5.0 | 5.0以上 |
好選手 | 3.0 - 4.0 | |
レギュラー | 2.0 - 3.0 | |
先発メンバー | 1.0 - 2.0 | 2.0以上 |
控え | 1.0以下 0-2.0 |
「fWAR」「bWAR」の算出方法
FanGraphsではFIPを、Baseball Referenceでは失点率を基にして計算される。
fWARはFIPを用いて最初から守備の影響を取り除くのに対し、bWARは守備指標DRSを用いて守備の影響を考慮する 等の違いがある。
算出式は非常に複雑なためここでは省略する。
FIP…Fielding Independent Pitching 各種プレーを得点単位で評価して指標化している
DRS…Defensive Runs Saved 守備防御点 0を平均として+15だとゴールドグラブクラス
3:野手部門のパラメータについて
ホームラン数は39本でメジャー1位。
打点数は86でリーグ3位タイ。
大谷選手は脚力も際立っており、スピードを生かして単打を二塁打、二塁打を三塁打に変えてしまう。
これにより、二塁打数・三塁打数もチームトップで、ここまで積み上げた68長打はメジャー最多、長打率.655もメジャートップ。
長打率 .655
長打率 = 塁打 ÷ 打数
長打率は、 打数 が 記録 される 打席 において打者が 打撃 によって獲得できる1打数あたりの 塁打 数の 期待値 (平均値)を表す指標である。
歴代の生涯長打率を眺めてみても、大谷選手の数字がどれほど凄いのかが見て取れる。(バントも得意なのにこの数字!!)
1位 | 長打率.690 | ベーブ・ルース |
2位 | 長打率.634 | T・ウィリアムズ |
3位 | 長打率.632 | ルー・ゲーリッグ |
4位 | 長打率.609 | ジミー・フォックス |
5位 | 長打率.607 | バリー・ボンズ |
4:野手部門の「OPS」「OPS+」について
OPS(オプス、オーピーエス)
On-base plus slugging の略であり、打者を評価する指標の1つ。
出塁率と長打率を足し合わせた値である。
出塁率(.363)+長打率(.655)=OPS(1.017) ←大谷選手
打席あたりの総合的な打撃貢献度を表す指標であり、数値が高いほど、打席あたりでチームの得点増に貢献する打撃をしている打者だと評価することができる。
OPSを用いて以下のように打者をAランクからGランクまでの7段階に格付けしている。
大谷選手はAランク
ランク 評価 OPSの範囲
A: 素晴らしい .9000以上
B: 非常に良い .8334 - .8999
C: 良い .7667 - .8333
D: 並 .7000 - .7666
E~G: 平均以下
OPS+(オーピーエスプラス)
リーグ平均を100として、シーズンやリーグ内での傑出度を測る指標がOPS+である。
OPS+は平均に対する得点力の大きさをパーセンテージで表している。
OPS+が100の打者は平均的であり、OPS+が150の打者は平均より50%高い得点力を持つ事になる。
OPS+ = 100 × (出塁率 ÷ リーグ出塁率 + 長打率 ÷ リーグ長打率 - 1)
(※出塁率・長打率に関しては各球場毎の偏り調整後の値)
大谷選手のOPS+は167
5:野手部門の「bWAR」「fWAR」について
野手の能力や貢献度を測るには、打撃、走塁、守備という性質の全く異なる要素が存在し難しかった。
特に、打撃に比べて守備での貢献度が見過ごされがちであったが、それを解決するのがWARである。
「fWAR」「bWAR」の2種類ある理由は投手編と同じく「FanGraphs」版と「Baseball Reference」版があるからだ。
単位は「勝」と考えればわかりやすい。
大谷選手は
fWAR:4.5
bWAR:4.1
なので、代替可能選手に比べて4.5勝 or 4.1勝 の上積みをチームにもたらしたことになる
Baseball Reference版での計算方法
計算式は複雑だが、参考までに算出パラメータを紹介しておきます。
・打撃得点(Batting Runs)
・走塁得点(Baserunning Runs)
・併殺打得点(Grounded into Double Play Runs
・守備得点(Fielding Runs)
・守備位置補正得点(Positional Adjustment Runs)
・代替レベル得点(Replacement level Runs (based on playing time)
まとめ
現在チーム内20冠と騒がれているが、本塁打、長打率、打点などは通年メジャートップも狙える位置にいます。
また、チーム内でも様々な指標でトップになるでしょう。
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日本在住の筆者は、大谷選手のホームラン速報で気持ちよく目を覚ましています。
シーズン終了まで楽しめそうです。
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